※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 今回も短いので、2編詰め合わせ。 ◆リップ
「っ痛」 電話の途中、若林くんが不意に声を出した。 「どうしたの?」 「唇荒れてたみたいで、ちょっとひっかけた」 最近乾燥しているという話をしていたばかりだった。 「またリップクリーム付けなよ」 同じことが前にもあった。キスする時に痛い、と言うと若林くんはすぐにリップクリームを買いに行って付けてくれた。だから、家にあるのも知っている。 「付け忘れるんだよな・・・岬がキスしてくれるなら、忘れないのに」 相変わらず無茶なことを言ってくれる。でも確かに、僕が行っている間はちゃんと塗ってくれていた。 「今度、持って行くよ。それで、お互い同じ時間に塗るのはどうかな」 「それなら、良いぜ」 どちらかと言えば、僕得な提案に若林くんは同意をしてくれたけど、よく考えたら、恥ずかしい。 「・・・そんなに毎日キスの想像するなんて身がもたないよ」
その時の僕は、一日一回でおさまらないことを知らなかったのだった。
(おわり)
◆若林くんという人
若林くんはよく眠っているようだった。 僕は足音を忍ばせて、ベッドのすぐ側まで近付いた。目の包帯が本当に痛々しい。キュッと心臓が痛くなる感じに、僕はつい目を逸らしそうになる。 空調完備の病院だけど、少し効きすぎじゃないだろうか。布団から出している手が寒くないかと思って、触れてみた。 「岬か?」 触れたのは軽くだったし、起こすつもりはなかった。 「起こしちゃった?ごめん。…でも、どうして分かったの?」 「手と匂いだな」 「…君ってば」 大きな怪我だったはずなのに、あまりいつも通りだから、つい笑ってしまった。 「笑えよ。ちゃんと笑ってくれ」 「…君って本当にずるい」 こんな時にも、僕を気遣う君の大きさに、僕は無力だと感じる。 「俺はお前がいるだけで笑っていられるからな。心配するな」
(おわり)
拍手ありがとうございます。 今日の2つ目は、長くすると自分が辛いので短編で。 若林くんという人、2編という感じになりました。可愛くてカッコいい人なんですよ、まとめると。
先日キリ番130,000をうっかりスルーしてしまっていました。予約更新に頼り過ぎるとこうなるという失敗例ですが、130,000を踏んだ方、よろしければご連絡下さい。 ただし、キリリクは例によって、基本的には15禁までの源岬、どうしてもそれ以外を希望される方は、全日本まで、という条件です。それでも他のCPを…という場合、相談には応じますが、ご要望に添いかねることがあります。トラウマ持ちなので、すみません。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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