※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 「三杉のファン、相変わらずすごいな」 松山が呟くのも無理はない。ファンから届く手紙やプレゼントの数も合宿所の中ではトップだ。 「まあ、悔しいけど顔はちょっと良いタイ」 次藤がどうやって送られて来たかも怪しい、巨大ウチワに描かれた似顔絵を指差した。キラキラのバックに花まで背負い、目の中に星を散りばめた三杉のイラストは、少女マンガの王子然である。 「せやな。前に雑誌に出た時も、おかんが芸能人みたいやいうて、無茶苦茶言うから大変やったわ」 母親から散々「誠は、こんなんしてもらえへんのか」とか「あんたはなんでお笑い扱いなんや」と攻撃を受けて「おかんに似たんやからしゃあないやん」と華麗にかわしたものの「まあええわ。それよりこの子のサインもろて来てえな」と波状攻撃をかぶせられ、KOされた早田がぼやく。 「サッカーはもちろんうまいが、コーチまでできるのは三杉ぐらいだな」 若島津がそう言えば、井沢が頷く。 「医師を目指してただけあって頭良いしな」 「それに、心臓病も克服したんだもん、すごいよね」 岬の言葉には、尊敬の念がこもっている。 「そりゃモテるはずだよな」 反町がそうまとめたところで、その後ろに人影が現れた。 「君程モテないよ」 「うわっ三杉!」 どこから出て来たとばかりに飛びのく反町にも動じず、三杉が立っていた。そこで気配を消して後ろから近付くから、人望はないのだと皆が思う中、三杉は微笑んでいる。 「嘘だろ!?まさか、そんな訳ないよな?」 その場の空気を代弁して、石崎が大声を出す。三杉ファンクラブの応援ぶりや会員の多さは皆の知るところだ。 「告白なんて、弥生くんにされただけだよ」 勝った、と誰かが呟く中、岬が優しく微笑んだ。 「青葉さんとは本当にお似合いだから、仕方ないよ」 確かに、三杉が青葉弥生と付き合っているのは有名だ。そして三杉よりも上手だという噂まである彼女を出し抜こうとする勇者は少ない。 「それもあるけど、みんな言ってくるんだよ。僕のファンですって。老若男女問わずね」 岬のフォローをだいなしにしたのは三杉自身だった。 チームメイトからは悪魔と呼ばれることのある三杉だ。取り澄ましてはいても、黒い尖ったしっぽは隠せない。この場合の、ファン、というのは一定の距離を保ちつつ応援できるポジションである。 「流石だな、三杉」 呟いた若島津に、三杉は鋭い視線を向けた。顔が整っているだけに、凄みがある。だがそれも一瞬で、三杉は優雅に微笑んだ。 「ありがとう」 三杉の微笑みはあまりに素晴らしく、石崎ですら一瞬ファンクラブに入会しようかと考えた程だった。あくまでも”ファン”として。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 三杉くんお誕生日おめでとうございます。面白がっていてすみません。そして、源岬監視役を押し付けてすみません。大変感謝しております。 さて、私が大好きな某ロボットアニメに、素晴らしき~の二つ名があるキャラクターがおりまして、私はそのキャラクター自体には特に思い入れはないのですが(むしろお笑い枠なので)三杉、をあてはめてみたら面白かったので、タイトル付けて書いてみました。 ファン宣言>告白は実話ネタなのですが、三杉くんは相当凄そうだと思います。 来月は翼くんの誕生日なのですが、そのつもりで書くつもりだった話が、とても出せない代物になりました。(エロでもグロでもないですが、神様に喧嘩を売っているとしか…)源岬としては悪くないのがまた悩みの種。
以下、拍手お礼 ヨッシー様はじめまして。コメントありがとうございます。 松山くん推しの方に可愛いと言っていただけて安心しました。 松山くんと岬くんはどちらが語るエピソードも可愛いところが大好きです。
拍手のみの方もありがとうございます。励みになります。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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