fc2ブログ
今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
バレンタイン模擬戦
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。

 若林くんと電話で話しているうちに、三杉くんの話になった。先日三杉くんと会った時、今度ドイツに行くと話していたからだ。そのついでに若林くんの所に寄ったとかで、ひとしきり話したところで、若林くんが切り出す。
「そう言えばその時三杉が」
「うん」
三杉くんが、何だろう?まあ、三杉くんのことだから、何が飛び出しても不思議ではない。
「チョコレートの好みを聞いて来てな」
「・・ええっ!?」
打つつもりだった相槌は吹っ飛んだ。我ながら動揺し過ぎだ。

「どう答えたの?」
つい声が上擦る。この話題については、どうも打たれ弱い。
「恋人の作ってくれるのが一番だと答えたら、呆れてた」
まあ、そうだろう。その時の口調まで脳内で再現できるだけに、三杉くんが呆れた気持ちも理解できる。
「それで?」
「手作り以外では?って聞かれたな」
三杉くんはさぞ苦笑いだっただろう。
「それで何て答えたの?」
興味がない訳ではないので、恐る恐る尋ねた。
「恋人の好きなチョコレートが、俺の好きなチョコレートだ、と言った」
明らかに、一緒に食べることを想定した意見に、すぐには次の言葉が出なかった。若林くんは本当に、いつもいつも。
「それなら、岬の好きそうなのを考えておくって言ってたぞ」
更に頭痛の種になりそうなことを平然と言う若林くんに、僕は三杉くんに少しだけ同情しかけ、すぐに引っ込めた。自分から熊の尾を踏んだことには、同情する余地はない。その上つい昨日、三杉くんの彼女の青葉さんに、最新オススメチョコ情報を聞いたばかりだった。誰の差し金かは想像に難くない。
「それで、いつ来られる?」
そんなにペラペラ話しておきながら、当然のように確認をする若林くんも、赦免には値しない。
「考えておくね。じゃあ」
「岬~」
確答はしないまま、電話を切った。
 残念なことに、今回教えてもらったチョコレートは本当に美味しそうだった。当日じゃなくても、翌日位には届けに行きたいと考えてしまうのは、一体誰の罠なんだろうか。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
バレンタイン本番がまだ書けておりません。頑張らねば。
スポンサーサイト



テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
→http://sukinamono11.blog63.fc2.com/tb.php/1192-94eb40ac
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)