※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。 ハンブルクの博物館には船舶の展示をしているコーナーがある。流石に港町だけあって、充実したものだ。 「羅針盤って、ドイツ語で何て言うの?」 岬が船の部品を指さして聞いて来た。展示品の解説を読んで答えると、岬はその羅針盤をじっと見ていた。 「羅針盤って、ルネサンスの三大発明の一つなんだよね」 「何だ、それ?」 そう言われてもピンと来なかった。聞き返すと岬は苦笑いしながら、教えてくれた。 「活版印刷と火薬と羅針盤、って日本では習ったんだけどね。フランスではそんなこと誰も言ってなかったよ。ただルネサンス期の世界に大きな影響を与えたものなのは確かみたい」 そう言われると確かにそうだ。元々は中国にあった技術を改良した結果とはいえ、活版印刷は知識が広がる元となったし、火薬は戦争を拡大させた。 「羅針盤もか?」 「うん。羅針盤がないと遠距離の航海は難しいし、それが大航海時代につながったんだって」 方位磁針の一種である羅針盤は正しく方位を知ることができる。展示されている羅針盤の盤面にも細かい方位が記されている。 「翼くんみたいだと思ったんだよ」 「翼?」 航海の歴史を説明する展示を眺めながら、岬は呟いた。 「翼くんに会ってから、僕達の中には目指すみちができたよね?遠いみちでも、目指す先ができて、そこに向かって進んでいけば、って思えるようになった」 北極星を目安に航海する人々のイラストと比べれば、確かに羅針盤を見て遠くに航海するイメージは分かりやすい。 「ワールドカップ優勝だったな」 「うん」 その昔には、日本から離れることなど想像できなかった。それでも、その夢は今でも俺の道しるべとなっている。それは岬だってそうだ。長い長いみちを歩いて来た。 「それに、あいつの親父は船長だろ」 「本当だね」 顔を合わせ、笑い合った。たまの休日、岬が来てくれた上に、良い過ごし方ができた良い一日だった。
(おわり)
拍手ありがとうございます。 ハンブルク博物館、船舶の展示があるところまでは本当なのですが、詳細はよく知りません。しかも色気のない話ですみません。(いつもないですが) ルネサンス三大発明についても、昔読んだまま書いているので、嘘ばっかりかも。 たまに、こういう精神論をやってみたくなります。
以下、拍手お礼 桐乃様、コメントありがとうございます。 血液型コピペ~は企画の勝利だと思います。類型に当てはまりそうなキャラを選べば、後は簡単でした。AB型の岬くん、是非楽しみにしています。 そして、電話の件気付いていただけて良かったです。友達と遊んでいて楽しかったら着信なんか無視するイメージのAB型が優先的に電話に出ている、のがポイントでした♪さすがの炯眼、おみそれしました。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック
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