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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
「膝抱っこ」話を書いてみた

【前回までのあらすじ】「膝抱っこって良いですよね」というDRAGON PUNCHER さまのみちんこ様の言葉に乗せられて立ち上げてしまった、「膝抱っこ」企画。だって源岬って膝抱っこが似合いすぎるんですもの。という訳で、この記事にトラックバックで「膝抱っこ」話をアップしていきます。
企画:膝抱っこはお好きですか?



「隗より始めよ」ということで、とりあえず、自分も書いてみました。

「岬は何か俺にしてほしいことはないのか?」
朝からの雨降りで、外出するのも億劫な昼下がり、若林は岬に尋ねた。昼食を摂ったばかりで、少し眠い岬としては、顔を覗き込んで聞く若林に対して望むことは一つしかなかった。
「お昼寝したい」
満腹感もさることながら、背中を支える若林の体温が高いのも、岬が眠い原因の一つだった。
「他には?」
「それだけで十分なんだけど」
岬としては、最大限のわがままを言ったつもりである。このままもたれかかって眠ったら、若林がソファーの上で身動きが取れなくなるのは目に見えていた。それでも、移動したくないほどの眠気が襲って来ていた。
 だが、若林の言い分は違う。やっと想いを受け入れてくれた岬が遊びに来てくれたのだ。できるだけ甘やかしたいし、できる限りのことをしたいと思っていた。

「だって、本当に眠たいんだよ」
昨夜は、遠くにいて思い浮かべるだけでも、胸の中で何かがざわめき、眠れなくなったというのに、こうして胸の中にいると、かえって眠くなってしまうのは皮肉なことだった。安心してしまっているのだと気付き、岬は少し赤くなった顔を伏せて、若林の沈黙を良いことに、睡魔に身を委ねることにした。
 だが、その目論見もあえなく崩れてしまうことになる。
「・・・って、何してるの?」
「寒くないように暖めようかと」
包み込むように更にしっかりと抱き締められて、岬は当惑の声を上げた。いくら眠い、安心するとは言っても、そんなに抱き締められたら、意識せずにはいられない。
「もう、そんなにくっつかれたら、眠れないよ」
早鐘のように騒々しくなった鼓動を自覚して、岬は苦情を言ったはずだった。だが、返って来たのは思わぬ台詞だった。
「丸まってる岬が可愛いから悪いんだろ」
自分は苦情を言ったのではなかったか。岬は首を傾げながら、背中に回した腕を緩めようとしない若林を睨み付ける。
「可愛いとか言わないでよ」
眠さを妨害されただけ、岬の機嫌は悪い。普段より怒りをあらわにした口調で、少し頬を膨らませている。

 そこで、若林はふとあることに気付いた。そんな口撃の間も、岬は依然として自分の膝にちょこんと乗ったままである。その上、怒っているところも、膨れているところも、人前ではあまり見せないだけに、こんなに表情豊かに怒っているのは岬が相当気を許してくれている証拠だと思えば、更に顔が緩む。
 一方、岬も若林が急に笑顔になったことに気付いた。
「どうかしたの?」
いかにも不思議そうな表情で尋ねる岬が可愛くて仕方なくて、若林は笑いの止まらないまま答える。
「岬、今どこに座ってる?」
岬はそのまま下を向き、自分が若林の膝に座ったままであることに気付いた。余りの眠さや若林とのやりとりで忘れてしまっていたとは言え、改めて意識してみると、若林の膝の上で、腕にもたれたままである。
「わっ、ごめんっ!」
慌てて下りようとしたところで、若林は岬を捕まえた。
「下りることないぜ」
伸ばした手で肩を押さえて、若林は微笑む。身動きの取れなくなった岬は、顔だけに留まらず、首や耳まで燃えるように赤くなっている。恥ずかしそうに顔を隠そうとするのを許さず、若林はその手を押さえた。
「こういうことがしやすいからな」
抱き込まれて、動けない腕の中、素早く唇を盗まれる。
「っもう・・・」
油断も隙もない恋人に腹を立てながらも、岬の文句はそこで途切れる。喧嘩をしていたはずが、いつのまにか愛撫に代わっていたという珍事を伴って。

 とことん甘い仲の二人だった。

(おわり)

・・・これじゃない感が。とりあえず、桐乃様に期待することにしました。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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