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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
お題:「甘いね」
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。

やることが思いつかなかったので、
xxx-titlesさまよりお題をお借りしています。 お題一覧はこちら

「甘いね」
 いきなり岬に言われた。まさか、そう来るとは思ってもみなかった。
 Jrユース大会の後、レセプションパーティーが行われた。勝者も敗者も同じスポーツを愛する若者同士、交流を深めて、という趣旨だった。若林は当初から岬を誘って抜け出すつもりをしていたが、脱出しようとしたところで、どうもままならぬ状況に気づいた。
 岬はフランスチーム、特にピエールのマンツーマンマークに遭っており、若林自身もドイツチームに周囲をがっちり固められて身動きできない。
「そりゃ、そうだよ。みんな日本チームに文句を言いたいのに、言葉の通じる窓口が少ないんだもの」
岬の言い分はもっともだが、ドイツチームはともかく、フランスチームにはどうも当てはまりそうにない。ピエールが岬と話したいようにしか見えない。そして、それは若林にとって、かなり苛立つことだった。
「岬、ピエールが何て?」
「ああ、自分のチームに来いって。もうずっとそのやりとりで」
それは仕方のないことだろう。あれだけの実力を見せ付けた岬を自由にしておくはずもない。まして、試合前から意識していたピエールなら当然のこと。しかし、若林はその交渉以上に、二人の距離が気になっていた。親しい友人、という訳でもないのに、岬の隣を占めているピエール。
「やっぱり抜け出そう」
「ちょ、ちょっと若林くん!」
強引に手を引いて駆け出す若林に、岬が困った顔をする。協会が岬くんの分のスーツまでは用意してくれなかったのを幸いに、以前から岬に贈るつもりだったスーツを手配した。その甲斐あって、よく似合っている。値段を教えたら岬に説教されるのは間違いないが、いくら高くても一番似合うものを贈るのが若林の流儀だった。
「俺が腹が痛くなったことにするから」
「・・・僕の手引っ張って走ったくせに」
全力疾走をしておいて、具合が悪いと言っても通るまい。後で怒られるのは必至だ。それでも。怒られても困らせても、好きなのは止められない。
「説教は明日見上さんから聞かされるだろうから」
若林は掴んだままの岬の手首を引いて、後ろから抱きしめた。
「岬には甘い言葉を聞かせてやるよ」
最初に若林を、甘い、と言ったのは岬の方なんだから。二人を追う無粋な邪魔者が馬に蹴られるよう祈りながら、若林はレセプション会場を後にした。

(おわり)


昨日から今日にかけて、3つ書いたのですが、どれも使えず、
思いついたので、お題配布サイトの「xxx-titles」様より、
「台詞で創作」のお題を借りてきました。
このレセプションネタって、源岬では不朽のネタなのですが、
こういうことでもなければ書きませんもの。ありがとうございました。
今後もつまったら、お借りしようと思います。

拍手お礼:
なめこおろし様。いつもありがとうございます。
そんなもったいないお言葉を頂いて本当に嬉しいです。
というより、こんな所に来て頂いていて良いんですか?
ハーレクインで激甘なのが源岬の特徴なので、
けっこうしつこく甘いと思いますが、
よろしければ、これからも是非お運び下さい。
他CPは更に書けないと思いますが、合宿話はまだ書くつもりです。

M☆様。いつもありがとうございます。
絶対に幸せにしたい、です。
そのためなら岬一郎を何回殺しても後悔はしません!
願い、実は毎日ギリギリ更新で辛かったのですが、
励まして頂いたことですので、今後も頑張りたいです。
これからもよろしくお願いします。

拍手のみの方もありがとうございました。

from past log<2008.12.13>
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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