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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
星の光
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。

 5月が近付く。毎年ゴールデンウイークで学校はお休みになり、その間に引っ越しをすることが多い。
 今年はそれよりも更に早い。今度は南葛市。南葛市は静岡県にあること位しか知らない。前から富士山を描きたいと言っていた父さんが、いよいよ富士山に挑戦するのは確かだ。
 ・・・どうせなら、富士山をずっと描いてくれれば良いんだ。そうしたら、僕は転校しなくて済むかも知れない。
 前の学校の友達には転校のことをあっさり伝えられて良かった。ゴールデンウイークが近くて落ち着かない時期で、そんなに仲の良い子がいなかったのもある。

 僕には、親友がいた。今まで何人もいた。誰とも離れたくなかった。だからあまり仲良くなるのは辛い。そう思っても、仲良くしたい子はいる。仲良くなってしまう子がいる。
 仲の良い友達ができた途端に、その町には引力が生じる。離れがたい町になる。

 南葛市はどちらになるんだろうか。すっかり忘れてしまう町、思い出す度に心が痛くなる町。そんなことを思いながら、父さんについて歩く。ドリブル少年を見かけたし、この町もサッカーが盛んらしい。不安が少し軽くなったところで、空を見上げる。暗くなりかけた空に、一番星が光っているのが見えた。夕焼けと宵闇との境目に光る星に、思わず見とれた時だった。
「あっ・・・」
思わず声を上げた。流れ星が光ったのはたった一瞬だった。前を行く父さんが気付いた様子もない。友達と流れ星を見たこともあったけれど、引っ越して来たその日に流れ星を見たことはなかった。瞬く間の光だったけど、その光は、僕の心に届いた。

 きっと、僕は呼ばれてこの町に来た。

 そう考えたとたん、心を弾む。今まで感じたことのない思い。

 この町では、どんな友達に会えるんだろう。胸の中に星の光の温もりを感じて、僕はこの町が早速好きになったのだった。

(おわり)

拍手ありがとうございます。
岬くん生誕祭が近いので、休みの日に更新です。次は3日の予定。
一緒に星を見た友達、は松山くんで「流れ星」という話で書きました。
ここのところ、休日出勤が多くて、休みが不定期なのですが、(そして更新も不定期に)
木曜日ばかり休んで、再放送の必殺シリーズを見ていました。その楽しみも今日まで。
今日、最愛のシリーズが最終回でした。うう。
ちなみに1、Ⅴ激闘編 2、仕業人 3、助け人という好みは、ちょっと変わっているらしいです。
ちなみにC翼で仕事人、というと昔アニパロコミックで藤田わかさんがけとばしマンで描かれたのを読みました。
書いてみたいネタではあるのですが、その印象が強くて、ギャグにしかならなさそうです。
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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