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今日のきみとぼく
源岬への愛だけで構成されております。
3-3:きっと周囲から見れば明らかな恋だった
※女性向け二次創作です。苦手な方はご注意ください。
シリーズ「甘い恋」。お題はTOY様よりお借りしました。

 岬は時々遊びに来る。父親を説得してフランスに残り、首尾よく地元のチームに入ったと聞いている。
「ちゃんと食ってるか?」
「うん。若林くん程じゃないけど」
可愛く憎まれ口を叩く岬に、どれ、と腰を抱いた。
「もう、若林くんのえっち」
ふざける俺に、岬も少しふざけて笑う。そんな当たり前が、それだけで嬉しい。
 確かに、少し痩せたが、引き締まった程度でしかない。背も伸びた。そして、笑う余裕がある。
 初めての一人暮らしだから気をつけろと繰り返す俺に、前の部屋を家主さんの好意で格安で貸してもらってるんだよ。大丈夫、と岬は微笑む。その様子を見て、本当に大丈夫そうだと安心する。それでも、一言付け足した。
「困ったことがあったら、いつでも言えよ」
「うん。君って過保護だね」
「知らなかったか?」
軽く笑って、苦笑している岬の髪を撫でた。こうしていると、簡単に腕の中に抱き込める。優しい面立ちに筋肉の薄い身体。それでも、俺はお前に敵わない。

 初めてドイツを訪ねて来てくれた時、カルツ達には随分からかわれた。
「ゲンゾー、お前さんにも弱点があるんだなァ」
「どういう意味だ?友達が来てくれたら、嬉しいだろう?」
「その割には蕩けそうな顔してるぜ」
笑ってしまっていた顔を撫でた。そうか、と思った。

 きっと周囲から見れば明らかな恋だった。

「でも、若林くんが心配してくれるのは嬉しいな」
「愛されている気がするだろ?」
「もう・・若林くんは」
冗談に紛らわしたつもりはなかった。少し呆れたように横を向いた岬の顔にはほのかに朱が差し、少しだけ動かされた唇が、嬉しそうに見えた。
「でも、ありがとう」
笑う岬はまるで花が咲いたようだと思う。その顔だけで幸せな気持ちになる。きっと俺も同じような表情になっているに違いない。あいつらに見られたら、笑われること間違いなしだろう。

 実際幸せなんだから、仕方ないよな。
「ああ」
微笑む岬にまた笑みを誘われた。

(終わり)

拍手ありがとうございます。
週末に休日出勤が入りそうなので、次回分も先に更新します。

2ちゃんのまとめ記事が色々ひどい。(でも面白かった)
http://rabitsokuhou.2chblog.jp/archives/68383888.html
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テーマ:キャプテン翼 - ジャンル:アニメ・コミック


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